ネガティブなこと言う人ってやーねぇ

 絶望先生を読んでいたら、キルケゴールの『死に至る病』を思い出した。殺戮に至る病を読んだので、手にとってみたら、余りにも身も蓋もなくて絶望した覚えがある。

死に至る病 (岩波文庫)

死に至る病 (岩波文庫)

 キルゲゴールが『死に至る病』で述べていることは、最初の二ページくらいで全部。その後は、なんでそう言えるのか? ということに集約していくので、論じるのは哲学者に任せればよい。*1
 彼の言うところを要約すると「人間はみんな絶望しています」ということになる。
 例えば幸せだと思い込んでいる人を想定するとして、この人は未来を予想するわけです。そうすると、より幸せになっている自分か、不幸になっている自分を想像するわけですね。
 そうすると、より幸せになっている自分を想像した瞬間に、今の状況が幸せではない状況になります。
 不幸になっている自分を想像すると、不幸せに向かっていく状況として捉えられますので、今も幸せではない状況になります。逆もありえるかもしれませんが、人間の精神構造というのは逆であることはほとんどないのです。
 よって皆絶望している。というお話です。
 本当にそうかは、文体が読むのが面倒くさいので胡散臭いところではありますが、とりあえずこんな感じ。
 まったく自分が絶望しているからといって、それを振りまくネガティブさんは嫌ですね。僕も普段そういうことばかり言っていますが。
 とりあえず、自分が絶望していることに気づいてから始める人生も一興かもしれません。
 さぁ、みんなで絶望しましょう。

*1:その後どのような反論があったかは知らない