新書の紹介

 僕はただの趣味で、読み物として読んだだけなので議論はできないけど、ちょろちょろと思ったことでもメモ気味に紹介してみる。

孫子 (講談社学術文庫)

孫子 (講談社学術文庫)

 訳者の詳しい解説で非常にわかりやすい本。書き下し文の美しさも、なかなかの見所。抽象的な内容なので、分かりやすい反面、実用的かというと疑問符はつく。廟算(実践の前の計画)を重要視しているため、実践的な人は納得しかねるかもしれない。そのため、実践的な人にお勧め。
君主論 (岩波文庫)

君主論 (岩波文庫)

 ほとんどが訳しているだけなんだが、多分原書がわかりやすく書かれているのだろう、非常に分かりやすい。内容も具体的で実践に適している。反面、時代の速度が速まっている現在、判断という機能の負担するところが個々人で大きいことに留意しないと、実践に不向きになる場合もあるんじゃないかと想像する。非常に実践的な本であるため、理屈っぽい人や、理論好きな人にお勧め。
戦争論〈上〉 (岩波文庫)

戦争論〈上〉 (岩波文庫)

 正直に言うと、なにを言っているのかわからん。ドイツ人は理屈っぽくていかん。言わんとするところがわからんでもないのだが、やはりわからん。と言うわけで、なんともいえない。これは指揮官としての実践経験が豊富でないとイマイチ読めないのではなかろうか。と言うわけで、前二者に比べると読み物としての面白さも落ち、お勧めするのも難しい。