しごく最もな話

 似非オタでもOK! - Something Orange
 最近思うのだが、オタク階層ができあがっている気がする。だから上記のような話がでてくるのだろう。
 そして海燕さんはオタク共産主義にみえる。リベラルにも見える。その態度は冷静だなと思いつつも、一つの作品を神と崇める人たちには一定の不信感を抱き、あまりにも不勉強ではないか*1とも思う。面白い作品が信者の鬱陶しさになんとなくつまらなく見えてくることだってあるし。
 まあ世の中には色々なオタクがいるわけである。オタク全体を振り返ったときに色々思うこともあるだろう。
 というわけで、オタク○○という言い方でオタクの思想を分類してみたら楽しいかもしれない。
 
 オタク右翼――オタクべき論を展開する人たち。保守的で作品の通史的な位置づけや、作品表現への理解を深めようとする人たち。消費を嫌う傾向にある。作品へのアプローチに伝統的な倫理観をもつ。
 オタク左翼――オタクべき論を嫌う人たち。べき論によって出来上がる、オタクカーストを嫌う。階級闘争を好む。消費を嫌い、伝統的な倫理観ももつが、カーストへは反発する。
 オタクリベラリスト――作品論などに対して、自分は自分、他者は他者と割り切るが論争を好む傾向がある。
 オタクネオリベラリスト――作品消費に対して寛容な人たち。一つ一つ消化するよりも、作品供給に対して消費していく方がオタク産業全体に対して寄与度は高いと考える。
 オタクアナーキスト――サブカルが好きな、オタクが嫌いなオタク。表現の自由の信奉者。
 オタクリバタリアニスト――もうなんでも良いじゃんめんどくさい。
 
 僕はオタクの定義に関して「世間からキモイと思われる趣味を持ち、世間からキモイと思われる人たち」でよいじゃんと思っている。現在オタク人口の増加と共に、オタクという一語で全体をくくれないのは確実なわけで、それよりもまだ、オタクを分類するほうが建設的じゃね? と思うのだ。
 
 ところで僕の定義、けっこう古い価値観だなと思う。ルサンチマンや自嘲がこもっている言葉なんだけど、そういうのを抜きにすると「オタク趣味を持っている人たち」かなと思う*2。わりとオタクの閾値が下がってるよね最近。
 
#ついでに追記
 リンク元の記事のコメントに
『オタクは社会の癌
早く絶滅して下さい』
 とあったけど、日本国憲法によりがん細胞の排除を禁じられているから増えるばかりじゃないかな。がんだというのには、納得をどことなくするのだけど。
 オタクであることに罪悪感を抱く人と、そうでない人の戦いであるようにも見えてきたなぁ。

*1:というか精神的に幼稚にみえる

*2:トートロジーだけどね