それはマスクされているだけじゃないかな

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自分の視点が内側にありすぎて、シンプルなデザインという、系の外側からの視点を持てていないのか。
それとも世の中には、そもそも「複雑になっていく進歩のありかた」というものが厳として存在するのか。

  1. 外側から見るとシンプルになっている
  2. 内部では複雑なことが行われている

 これは、熟練すると複雑なことを出力のみとして扱える、ということではないかな。
 近似した曲線を持っている、という話でも良いと思う。これは人間の知性と深く関わっている話だろうから、僕には正直わからない。
 けど、複雑な作業がシンプルな出力として現れるのをもって、シンプルな方がよいというのはちょっと乱暴だと思う。弘法も筆を誤るわけで、近似した曲線で得られた出力を微細に修正する人間の知性をないがしろにしているようにも思う。もちろん近似した曲線を持てる人間の知性もかなりなぞではあるんだけれど。
 ここまでの話がさっぱりわからない人向けに説明すると、直角三角形の斜辺の求め方って、中学生くらいで習ったとおもう。

a^2 + b^2 = c^2
 辺の二乗の和は斜辺の二乗の和に等しい、ってやつ。
 図で見るとただの直線だから、直線の距離出すなんて簡単だとおもうかもしれない。けど、実際にはc^2をとってから根とらないといけないわけで、普通に直線の距離を見るより複雑なことしているよね。
 つまり直線の距離だけみて「直線の距離だしているだけで簡単そう」というのは、危ういなということ。それよりも、そのシンプルに見える奥底にある複雑さに分解して見ることのほうが重要なんじゃないかな。