効率的摂取と互恵的思弁の問題

 タイトルが物々しいのはギャグです。
 ライブでアニメやマンガ、またはライトノベルを視聴するのと、ライブではなく視聴するの、どちらも一長一短でありながら、良いとこ取りがやりにくいなと。
 個人的にはライブで読むよりも、完結してから纏め読みの方が好きです。というのは摂取できる情報量が圧倒的に多くなるからです。
 物凄く基本的な話なのですが、データは結びつけるから情報になる、という性質がありまして。
 データは単体では意味を持たないわけですね。単体では点(ドット)ですが、点が二つになれば線(ライン)を結べます。点が三つ以上になれば線が増えて、変化の傾向が見れます。つまりですね、取得できる情報は

  • 点二つ+線
  • 点三つ+線+傾向

となるわけです。まぁ、具体例は適当に考えてください。*1例として人と会った時の印象なんか分りやすいんじゃないかな。
 んでご覧の通りに「点が一つ増えれば対応してデータが一つ増えるわけではない」ってのが一つ。さらに言えば「点自身には意味がない」ってのもあります。*2んで意味っておまけがついていないのはデータで情報ではないってのを、頭の片隅にでもいれておいてください。例えば電車の時刻表ってのは「誰かが旅に出たい」ってデータがなけりゃ意味がないってことですね。*3概ね読解力ってのは、このデータを情報に加工する能力、リンクを作り出す能力に支えられているわけです。
 さて、話を元に戻しますと「二度読み」や「纏め読み」ってのは情報摂取の観点から有利です。点の曖昧さや、線の結びやすさが違いますから。

Landreaall (11) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

Landreaall (11) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

先日ランドリオールを読み直したのですが、11巻にて

家族のために戦うことが 竜と戦うことと同じくらい大事だって 竜胆は知っている

という台詞があったんですな。正確じゃないかもだけどあったんだよ。
 この台詞は竜胆に対しての台詞なのですが、五巻くらいで竜胆はこう言っているんです。

竜と戦うのは大変だけど 恋人のために戦うのは大したことじゃない?

Landreaall 5 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

Landreaall 5 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

 正確かは(ry)。
 まぁ、要するに記憶ってのはあれでこれであーなんで、ちゃんと覚えている間なんてたかが知れているので短い間に読みたいんですね。
 二度読みってのは全体を意識しながら部分を読むことができるんで、これもまた発見できる情報が変わるってことです。さらに言えば他作品で同じような文脈を大量に持っていれば、どことどこが繋がりそうか無意識にでも知っているので摂取効率もよくなったりしますね。ここら辺が一気読みのよさなわけです。
 ただしこれは外部を想定しなければの話。
 外部を想定すると、外部と情報を交換することでさらに情報量を増大させることができます。これがライブで見る良さですね。相手も曖昧さが小さいですし、まだ全体を点にまで圧縮*4していない状態。互恵的に、コンテンツからの情報量を増やしやすい。
「立場によって景色は違う」ってのもあって、同じものから違うものを発見したりしているのもポイントですね。
 そこらへんの良し悪しはありますが、そんな感じ。あ、あとライブでもメモとっておくと色々いいですよ。
 ちょっととり回しが良くて思考に便利なので記事にしてみました。

*1:具体的な物言いは苦手です

*2:注意しておきたいのは点って単位が点と線を内包しうるってことですね

*3:今軽くぐぐったら、データと情報を峻別するかは学問分野によるっぽいですね

*4:情報を丸めるってのがフィーリング的にはあう表現