ユリイカ読む
ユリイカ2007年11月臨時増刊号 総特集=荒木飛呂彦 鋼鉄の魂は走りつづける
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 2007/11/26
- メディア: ムック
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僕は男であるし腐でもないので、男同士の関係性のどういったところからセクシュアルなものを感じるかはわからない。ただ、男性にも腐的な読み方とでも言おうか。ユリっぽさを感じるシーンというのはあるのだ。それは身体的接触を見たときに訪れる。
例えば、女性は女性同士でお互いの髪を触ったりする。男性にとって女性の髪を触るのは、セクシュアルな印象がある。女の子同士で髪を結いあったりしながら、キャッキャウフフとやっていると、なんとなく性的なニュアンスを感じる。多分、女性にとって髪を触るというコードは、性的なニュアンスを持たないものなのだと思う。
同様にも女性には女性の、セクシュアルな雰囲気を感じるところがあるのではないかなと思う。例えば男にとって相手の胸倉をつかむというのは、怒りのコードでしかないわけだが、やおい的にはなんか性的なコードっぽい。斑目*1がネクタイ掴んでいたし。他にも男性には全く性的なニュアンスを持たない接触ってのがあるんだと思う。例えばスポーツマンガによくあるハイタッチなんかそうなんかね。あとは肩くんだりとか。
話を戻して金田の内容なのだけど、ディオの話なんかは良く捉えているんじゃないかと思う。ジョナサンに対する嫉妬は確実にあっただろうし、愛情に近いものもあった、というのは説得力のある読み方と思えるのだ。ただ単に嫌いなだけでは、あんなに執着したりはしないのが人間というものだと思う。
五部に関しては週刊誌で読んでいただけなので、わからんけどね。性的なものがあるか? って話よりも、関係性の強度や性質的な話を、しっかりと普通の男性と男性間にあるコードとして読み替えていけば、叩かれるほどのことか? と思うのである。おしまい。