手塚治虫

下の記事に共感するような人向けの記事です。要するに勉強したいなーって思っていて手塚治虫でも読むかって思っている人向け。手塚治虫が古典かは異論のある方もいるかもしれませんけど。
 僕も勉強中ですし、手塚治虫作品を全部読んだわけではないですしね。だから偏っているところはありますが、手塚作品からのリストアップ。

陽だまりの樹 (1) (小学館文庫)

陽だまりの樹 (1) (小学館文庫)

 幕末明治維新のころ、一人の青年の半生を描いた作品です。主人公の友人として手塚治虫の先祖がでているせいか、妙に生々しい歴史感を身に纏った作品です。激動の中で歴史の脇役が主役となり、自らの道を歩もうとする様が克明に記されています。
奇子(3) (手塚治虫漫画全集)

奇子(3) (手塚治虫漫画全集)

 手塚のエログロナンセンスが強く表れた作品です。土蔵に閉じ込められ成長した少女、奇子に運命を翻弄される男たちの物語が、「戦後という時代」の上でスペクタクルに花開きます。目まぐるしくドラマティックな展開は、読者もまた奇子に翻弄される一人と感じさせます。『アドルフに告ぐ』を好まれる方なんかには是非読んでもらいたく。
きりひと讃歌 (3) (小学館文庫)

きりひと讃歌 (3) (小学館文庫)

 優秀な医師・小山内キリヒトは小さな山間の村へ出張する間に、風土病に感染します。奇病「モンモウ病」はキリヒトの顔を、犬のような顔つきへと変貌させます。愛、権力闘争、医師の使命、社会派としての手塚治虫が強く表れている一方、人間ドラマとしても力強いエネルギーを持っています。キリヒトの名前から、キリストオマージュの作品としても捉えることが可能であり、奇病という十字架を背負わされ贖罪の贄に捧げられた男が、ゴルゴタの丘を進んでいく作品という色も強く出ています。手塚治虫の「人の罪」という強烈なニヒリズムヒューマニズムが表れた作品ではないでしょうか。
ルードウィヒ・B 1 (潮漫画文庫)

ルードウィヒ・B 1 (潮漫画文庫)

 ベートーベンを題材にした漫画であり『ネオ・ファウスト』と同様に未完の作品です。非常に残念でありますが「鬼気迫る」といった表現が強く伝わってきます。手塚の「凄まじさ」みたいなものが感じやすいのでリストに。

ほかの方からのお勧め

 twitterで投げたら、僕の読んでいないものがきたので(笑)。僕も読まないと。
 http://www.websphinx.net/manken/のGIGIさんから

鳥人大系 (角川文庫)

鳥人大系 (角川文庫)

 海燕(id:kaien)さんから
アポロの歌(1) (手塚治虫漫画全集)

アポロの歌(1) (手塚治虫漫画全集)

何度生まれ変わっても絶対に結ばれない運命の恋人たちの話。

 とのことです。

追加

 儀狄さんから
 

メトロポリス (手塚治虫漫画全集)

メトロポリス (手塚治虫漫画全集)

普遍性

 時代の淘汰に残り続ける/続けてほしい作品が手塚作品には非常に多いので、もっと読まれてほしいなぁと思わずにはいられませんね。