魔法先生ネギま!

 マガジン連載の方の話なので、ネタバレです。

序論っぽいの(要するに結論書いてる)

 今までの複数あった文脈(ストーリーラインっていうか)が、一本に引き込まれていくカタルシス、たまらないですね。こういう瞬間がストーリーを読む楽しさだって言ったって良い。その良いお手本ってくらいに今回の展開は良かった。*1
「闇」が「これまでのストーリー」を「呑み込んだ」のが、今回の話だ。

 闇の属性*2が何を表すかを端的に表している言葉は「始原の混沌」だろう。つまり「全てがあり」「なにもない」状態。あらゆる価値観も物質も融合しているから「なにもない」も「ある」。溶け合っているから「全てがある」のに「なにもない」。
 矛盾もなにもかも呑み込んで、溶け合わせる。それが闇だ。

 んで光の属性を考えると、仏教で言うところの『空』っぽいよね。
 空ってなぁに? って話だと、僕が昔テレビを見てたら禅の高僧がでてきて、こんなことを言っていた。
「昔の坊さんは『無』を目指してた。けどある人が考えた。『無』って言ったら、『無』があるじゃないかと。そいでじゃぁどうしようかって事で、『空』にしようぜ! って話になった。色即是空
 西洋と東洋の対比が効いてる話なのかな。

呑み込む器

 闇の話に戻ると、なんでネギが闇の属性に自身の道を見出したのか? って話になる。これってネギが辿ってきた道が示されているところから、考えれば良いはず。つまり何度も何度も挫けて、助けられて、そして知らされて今のネギがある。その過程でネギは「尊敬する人」を手に入れた。
 その人たちの言葉を呑み込んで、自身の形を変えてきた。
 闇の道を行くのは「自分の小さな器を打ち壊して、大器となる」って決意表明だ。その大器の芽生えが、今までのストーリーを呑み込む瞬間! 一人ですべてをなし遂げる「英雄」の道ではなく、他人を呑みこみ事をなす「王者」の道を選択した。
 ここで初めて「群れろ」が輝きを帯びた。そしてその「群れろ」を輝かせたのは間違いなく「わずかな勇気」だった。

*1:ここまでで「そうだよね」って思う人は以下からは読む必要がないよ。この感覚を共有したいから書いているだけだから

*2:ねぎまワールドでね