あそびにいくヨ!
- 作者: 神野オキナ,放電映像
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2003/10
- メディア: 文庫
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株のトレードばかりやってるライトノベル作家のところに犬耳の美少女が落ちてきて云々、という話を聞いて気になっていた。書店で見かけたので購入、したんだけれど聞いた話は嘘でした。
とはいえ、内容は非常に好感のもてるモノ。ジュブナイル的なものとライトノベル的なものがうまくマッチングしていて、楽しめました。SFでラブコメ。ぼくらの小規模なSFって感じ。
内容はネコ耳の宇宙人が落ちてきて、拾った主人公は政治に巻き込まれ……ってことになるんだけれど、そこら辺の丸め方が非常に上手い。めんどくさい部分は省いて、「少年」の見える範囲に綺麗に収めてある。いや、登場する大人が偉いなー。
「進化の袋小路」であるとか「発情期」であるとか、の迂遠(?)な表現は日本人的奥ゆかしさを感じてよいですね!
さてはて物語類型的にはラブコメになるんだろうけど、主軸はアクションコメディ? キャラで押すかといえばそうでもなく、物語とキャラが交互に出たり下がったり、独特なテンポが新鮮でよかった。
銀英伝を読み始めたあとなんで、なんかこう、裏に広がる権謀術数が! とか考え始めるんだけれど、そこらへんは考えてあるんだろうけれど表には出さない、のかな。そういう美学は良いよね。
気楽に読める良いエンタメですよ。