BambooBlade

BAMBOO BLADE (1) (ヤングガンガンコミックス)

BAMBOO BLADE (1) (ヤングガンガンコミックス)

バンブーブレード 土塚理弘 五十嵐あぐり
 学園コメディに剣道部をガジェットに組み込んだマンガ。僕は剣道経験者なので、アニメを見ようか激しく悩んでいたのだが、ちょっと情報を得たので見てみた。そしてマンガを買ってみようかなと思う程度には悪くないアニメだった。
 剣道をモチーフにしたマンガというと、村上もとかの『六三四の剣』が剣道をよくかけていて、かつ面白いマンガだが、比較するのはお門違いか。バンブーブレードのやりたいことは学園コメディと部活動なのに対して、六三四の剣がやりたいのは剣道という武道を描く事とドラマだ。スポーツ・武道の経験者全てが、それを扱う作品につい抱くわがままではあるが、剣道について描くならしっかり描いて欲しい。1巻はある程度しっかりと描かれていたが、2巻では少し手抜き気味。とはいえ、よく調べていることは想像がつくので、それなりに納得している。1巻では原作か作画か、それとも編集か、誰かが剣道経験者だと思ったほどに。
 まぁ細かいところを突っ込もうと思うといくらでも突っ込むところはある。例えば、たまちゃんの構えが悪かったりすることや、一巻最初のページで足元が写されているが、動線の回転が逆なこと*1など色々あるが、そんなことを言ってもしょうがない。キャラクターの関係性を楽しむマンガだし。
 ではキャラクターの関係性を楽しむ、という点ではどうかというと、2巻の時点では弱い。この漫画家のマンガを読むのは初めてだし信用していないため普段ならこれ以上は買わない。が、表情の機微で細々と伏線を張っていたり、剣道を取り扱っている点で買っていくつもりだ。特にたまに臭わせるニュアンスをどこで展開させるかが気になるし。

追記

 多くの人が思うほど剣道は臭いのきついスポーツではない。すぐ慣れるし、かえって免疫がつく。
 ちょっと思い出話になるが、高校生のとき自転車に乗っていて登下校していたのだが、何故か自転車から降りると手が汗のすえた様な臭いを発していた。何故かわからなかったのだが、ある昼下がりの午後、学校に向かう途中ふと気づいた。剣道の稽古を終えた後には手を洗うべきだと。

*1:剣道は手の小指で竹刀を握り、足の親指で地面を蹴る。力を自身の目的に合致させて働かせるためには、人間の自然な動きとは反対の動きをしなければいけないことは多々ある。どんなスポーツでもそうだろう